「そんな・・・ルージュ。」
サニーは思わず動揺する。そんな彼女をフローラが諭した。

「そんな顔しないで、サニーらしくないよ。あの時だって私を助けようと必死になって戦ってくれたじゃない。それに今度は私達がルージュを助ける番でしょ。そんなに沈まないで。」
「フローラ。」
フローラはサニーの頭を撫でた。

その頃マイケルは自家用の飛行船を出していた。
「これで行方を探ろう。」
一同が飛行船に乗り込むとそのまま飛び立った。

飛行船は順調に飛び続けるが、サニーには気がかりなことがあった。
「でもどうやって見つけ出すの?」
「操縦席に他の飛行船を感知するレーダーがあるからこれで探せるかも知れない。もし彼女が飛行船で連れ去られたならレーダーで見つけられる可能性が高いからだ。」
マイケルは答える。

しかしサニーは更に気になることがあった。
「でも飛行船じゃなかったらどうやって・・・」
「そんな時は下の映像をモニターに映せるからこれでどうにか探ろう。ズームも自在にできるし、レーダーと使い合わせれば見つけられるでしょう。」
マイケルはそう言いながら操縦機器を操作した。

それからしばらく立つが、一向に何も見つからない。
もうダメだろうかと諦めかけたその時だった。

「レーダーが反応してるぞ。」
マイケルの言葉に反応し、レーダーを見ると確かに飛行船を感知している。

そして、その飛行船を調べるとそれは地上げ屋の物だった。
「これでルージュを助けられるわ。」
サニーはマイケルを急かす。

「ちょっと待て、迂闊に近づいたらこっちがやられる危険性がある。」
マイケルは返り討ちに遭うのを懸念していた。

「じゃあどうすんの?」
「ひとまず相手の動きを見ないとわからないな。」

そんなやりとりしてる時だった。

ドオン ドオン

何と突然地上げ屋の飛行船がエネルギー弾を発射してきたのだ。
マイケルはすぐさま舵を切り、攻撃を避ける。

「何て奴だ、突然攻撃するなんて。」
「向こうにはルージュが乗ってるから反撃は無理ね。」
「奴らの船とは一定の距離を保ったほうが無難みたいだな。」
一同は一定の距離を保ちながら追うことにした・・・その時だった。

「急に速くなったぞ。」
突然地上げ屋の飛行船が速くなり、あっという間に見えなくなってしまった。
もちろんサニー達も一気に加速して後を追うが、なかなか追いつかない。

もう見つからないんだろうか。一同(特にサニー)に焦りが見え始めた時だった。

「飛行船が止まってるぞ。」
レーダーを見たマイケルは言う。

レーダーが感知した場所で地上に出るとそこは荒野の中に城が建っていてその前には地上げ屋の飛行船があった。

「きっとここだわ。」
一同は城に乗り込んだ。

続く

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